ピティナステップ三島春季地区

本日は、静岡県三島市にてピティナステップのアドバイザーをさせていただきました。

92組の演奏を朝から夕方までじっくりと聞かせていただきました。発表の場が少なくなっている中でも、皆さんの演奏がこの日のために一生懸命準備してきたことがわかるような演奏で、大変嬉しい気持ちになりました。


今回は、普段は行っている講評の場がコロナで設けられなかったので、一点だけこの場でアドバイスさせていただきます。コンペティションに出られる方も大変多かったので、是非参考にしていただけたら幸いです。

先日の「呼吸」の話とつながるのですが、曲の弾き始めに間を取って曲のイメージをしてから入る、ということがなかなか難しいのかなという印象を受けました。もちろん緊張もありますし、分数も気になると思います。ですがグッとくる演奏をされている方は、この間を大切にし、最初のフレーズの音作りを演奏の前に必ず行っていました。今から弾く曲の「呼吸」が見えるのです。また、複数曲弾く場合もそのまますぐ弾くのではなく、いったん弾き終えた曲の余韻を感じ、そして次の曲のイメージを作ってから弾き始めることが大事です。前後の曲では曲の形式、調性、作曲された時代、内容とどれも同じではありません。ですのですぐ弾き始めることが不可能なのです。


緊張の中で音を弾いていない状態は怖いかもしれませんが、鍵盤は弾いていなくても、音楽が頭の中でイメージできていると不思議と怖くありません。緊張してしまうという方は、演奏する曲の音ひとつひとつにイメージを持ってもらえると今までより安心して弾くことができると思います。是非音楽を味方にしてくださいね。