ロシアの文化③

6月半ばに差し掛かり、だいぶ蒸し暑い日が増えてきました。


この時期のロシアでは、断湯という魔の2週間が存在します。言葉通り一切お湯が使えず、冷水のみで過ごさなければなりません。これは日本とは暖房のシステムが違うロシア特有のもので、この期間に配管のメンテナンスなどをするためです。


さて、困るのはお風呂の時間。そもそもモスクワ音楽院の寮に浴槽はなく、シャワーだけになるのですが、この断湯期間の冷水シャワーはほとんど拷問です。もとい、修行です。そう呼ぶことにしましょう。ただし滝に打たれる修行僧とは逆で、なるべく時間をかけず、そして色々な事を考えて少しでも気持ちを紛らわすように。。


さすがに技術も進歩し、現在もこのような事が毎年行われているとは思いませんが、当時は精神的にタフになる大変貴重な体験でした。