ピアニスト紹介 第1回

新しいシリーズです。


個人的に好きなピアニストを紹介していこうと思います。かなりしぼってもたくさんいるので、相当続く事になりそうですが笑

是非音楽を聴く際に参考になれば幸いです。


【スタニスラフ・ブーニン】


第1回のトップバッターは誰にしようか悩みましたが、ショパンコンクールがもうすぐ始まるので、ショパンコンクールつながりでブーニンにしました。自分のピアノ人生にも少なからず影響を与えてくれたピアニストです。


ロシアのピアニストで、ショパンコンクールの優勝者であり、祖父はロシアの教師で一番有名なゲンリヒ・ネイガウス、父は名ピアニストのスタニスラフ・ネイガウスというサラブレッドです。ショパンコンクール優勝時はまだ19歳で、優勝後の日本でのブーニン旋風は凄いものがありました。


実は私もピアノを始めたばかりの小学1年生の頃に、生でブーニンの演奏を聴きました。しかしまだピアノにほとんど興味のなかったちびっ子にはクラシック音楽がただの子守歌にしか聞こえず、ガッツリ2時間寝ていました。せっかくチケットを取ってくれた親には大変申し訳なかったなと思いますが、その思いが幼いながらの自分にもあったのでしょう。最後のアンコールだけはきちんと聴こうと演奏に集中しました。今でもその瞬間は、ホールの空気感まで鮮明に覚えています。そのくらい素晴らしい時間でした。

何度も小学生の時は「男がピアノなんて、」という思いから、ピアノをやめたい時もありましたが(昔はスポーツ少年でした)、その時のブーニンのカッコ良かった印象が、ピアノを続けるひとつのきっかけになっていたと思います。

小さい男の子は単純で、憧れのヒーロー像があると頑張れるものです笑、そういえば昔のCMで、ヒーロー戦隊が「良い子は歯磨きをしよう!」と呼びかけるものがありましたが、あれ見るとするんですよね〜。親に言われても全くしなかったのに、、笑

脱線して長くなってしまいましたが、ブーニンは私にとって、ピアノ人生での最初のヒーローでした。今はほとんど演奏活動はしていませんが、あの5分弱の短い瞬間は大切な思い出です。


【ブーニンのおすすめ作品】

まずは私がアンコールで聴いた、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」です。小学1年生のクラシック曲に全く興味のなかった自分にも、こんなに美しい曲が世の中にはあるのかと思いました。そしてこの曲はブーニンの一番のレパートリーでもあり、色々なコンサートのアンコールで弾かれています。ショパンコンクールの優勝者ではありますが、私はブーニンはバッハが一番心惹かれます。

彼の音楽の特徴は、まず芯のある音です。一音一音が胸に振動を与えてくるような説得力のある音で、音楽に対しての意志の強さを感じます。リズム感も非常に良く、表現したいことをストレートに伝える無骨な男らしい演奏スタイルです。守りに入らず100%攻めの姿勢、というスタイルもヒーロー像にピッタリですね。以下おすすめの作品です。


◆バッハ/ 主よ、人の望みの喜びよ

◆バッハ/ イタリア協奏曲

◆ショパン/ エチュード集

◆ショパン/ スケルツォ集


大変長くなってしまいましたが、ピアニスト紹介の第1回は、スタニスラフ・ブーニンでした。あまり普段聴くピアニストではないのですが、思い出の強いピアニストです。次回もお楽しみに!!