ピアニスト紹介 第6回 ①

さて、久しぶりのピアニスト紹介シリーズ。


最近はジャズを聴くことが多いので、私の好きな3大ジャズピアニスト最後のひとりの紹介です。


【ビル・エヴァンス】


3年前だったかな、、

ビル・エヴァンスの生涯を描いたドキュメンタリー映画「タイム・リメンバード」を都内のミニシアターで観ました。

お客さんは満員で、ジャズ界のレジェンドである彼の人気ぶりを再確認した1日となったのですが、やはり彼の生涯の映画となると、段々とシアター内の空気も重くなっていったのを鮮明に覚えています。


美しくも悲しい人生。

自分の体をクスリでボロボロにしながらもステージに立ち演奏をし続けた晩年。


「美と真実だけを追求し、他は忘れろ」


エヴァンスの晩年は「緩やかな自殺」と呼ばれるくらいめちゃくちゃなのですが、彼の演奏スタイルはどんどん疾走感が増し、推進していく、否、暴走(いい意味で)していくんですよね。彼の人生を知っている私からすれば、その向かう先はもうわかっているのですが、、

ただその1音1音が人生とリンクし、とても人間味があり、私は大好きなピアニストです。



ジャケット、スーツスタイルにパリッとしたシャツ。ネクタイをし、黒メガネをかけ、髪をオールバックに固めたその風貌は、ただのサラリーマン。

色白で体も細く、まぁこのあたりはピアニストっぽいといえばそうですが、たまにCD屋で見るジャケ写からは、なんか独特なのがいるな〜という印象でした。


初めて聴いたのは東京に上京したての学生時代。

最初はベッドもまだなく、電気も通ってない中で2日くらい暮らしました。そんな中、音楽くらい聴いておかないと無理ということで、CDコンポだけは手荷物で持っていき、「まぁこんな機会だからジャズでも聴いてみようか」がビル・エヴァンスとの出会いの始まりでした。


その時に買ったアルバムが「ザ・ビル・エヴァンス・アルバム」。

まんまじゃん!てタイトルなのですが、はい、当時は彼の事もジャズのジャンルさえ全く知らなかったので、とりあえず無難そうなものを、、笑


ジャケ写のお決まりの黒メガネリーマンに、「杉下右京じゃん!」とツッコミを入れながらCDをセットし聴き始めたのですが、、

結局他にすることもないのも相まって、暗い部屋で丸2日そのCDだけ聴き続けていました。

それだけの衝撃があったわけです。


それから、ビル・エヴァンスのアルバムを30枚くらい聴きました。その中で私がおすすめするアルバムを、次回のブログで紹介したいと思います。(ただ、彼のアルバムはたぶん100枚以上はあります。なのでまだ全然聴けてない、、)


さて、初の2部構成となってしまいましたが、次回はビル・エヴァンスの作品(アルバム)紹介です。

書いている途中で、3部構成にならないように今から厳選しておきます。